ひきこもり支援メールマガジン「ほっ都マガジン」 第43号
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┃ ■ほっ都マガジン■ ひきこもり支援情報メールマガジン      
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┃  −ひきこもり支援情報と、ホッとする「安心」をお届けします−  
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                第43号:2010年9月28日発行


 □ こんにちは!

  ひきこもり支援情報メールマガジン「ほっ都マガジン」の第43号で
 す。

  ようやく少し涼しくなってきたこの頃ですが、皆さまいかがお過ごし
 でしょうか。

  暑さなど生活環境の変化や体調の善し悪しは、心の状態にも影響を
 及ぼしますので、ご注意くださいね。 

  それでは、今号もご愛読ください。

 
  ▽▼▽▼ 目次 ▽▼▽▼

 1.はじめに

 2.コラム「ひきこもる意味」(「チーム絆」京都府青少年課)  
 
 3.トピック「京都府 公募型雇用創出・人づくり事業」

 4.イベント等情報

 5.京都府からのお知らせ 「チーム絆」の取り組み


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┗■ 1.はじめに
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 □ ひきこもり支援情報をお届けします!

  ひきこもり支援情報メールマガジン「ほっ都マガジン」では、皆さま
 が、常にひきこもり支援の最新情報を入手できるように、月刊で記事を
 お届けしています。

  メルマガの発行は、毎月第4火曜日です。
 よろしければ、お知り合いにも紹介してあげてくださいね。


 □ バックナンバーはポータルサイトで!

 「ほっ都マガジン」は、「ひきこもり支援情報ポータルサイト」
 (http://www.kyoto-hikikomori-net.jp/)にバックナンバーを掲載して
 います。是非ご覧ください!


 □ 「電話相談」「インターネット相談」をご利用ください!

  相談は、ひきこもりの問題解決のための第一歩です。ひきこもりで困
 っておられるご本人・ご家族の方は、ぜひ、電話相談を利用してみてく
 ださい。
 
 ○ 電話相談
   精神保健福祉相談員等がお答えします。
   電話:075−531−5255
   開設時間:月曜日から金曜日(祝日を除く)
        9時から12時、13時から16時
 
 ○ インターネット相談(ひきこもり支援情報ポータルサイト)
   専門の訓練を受けたスタッフがお答えいたします。  
     http://www.kyoto-hikikomori-net.jp/consul/
   時間:24時間いつでも受け付けています。



┗■ 2.リレーコラム「ひきこもる意味」(「チーム絆」京都府青少年課)      
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  今号から、8回にわたり、京都府「チーム絆」の各メンバーが、ひきこ
 もりに関するコラムを担当します。

  現場で、日々支援に務めるメンバーが、所感を綴ります。
 ご愛読ください。
 
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  現下の厳しい就労情勢により、若者たちへの学卒欲求や卒業直後の就労
 圧力が、日々、ますます高まっています。

  しかし、長い人類史の中で、就労の機会がこれほどまでに狭められ、重
 要視される時代もまた、珍しいのではないでしょうか。

  今回は、ともすれば、ネガティブな側面のみが語られがちな「ひきこも
 り」について、その意味や重要性について、歴史的な視点を持って、考え
 てみたいと思います。

  日本の神話上、重要な場面である「天岩屋戸伝説」は、太陽の神である
 とされるアマテラスオオミカミが、弟であるスサノヲノミコトの乱暴に立
 腹し、洞窟に閉じこもってしまう物語です。

  ヒーローである中心人物に「ひきこもる」ことを認めた日本の神話。
 そして、「ひきこもる」という行為が、中心神の至高性を減じることはあ
 りませんでした。
 
  「ひきこもり」は、古代の日本社会では、それほど問題視される行為で
 はなかったのかもしれません。


   こもりくの泊瀬の山に 霧たちたなびく雲は 妹にかあらん


  これは、万葉集の中の一句です。「こもりく」は、泊瀬にかかる枕詞で
 す。

  識者によれば、「こもりくの泊瀬」は、母性原理によって統合された、
 ひとつの生きた全体であるとされています。山・水・岩など大地に属する
 ものは、母性原理のイメージを現しており、「こもりくの泊瀬」は、豊饒
 の源である母胎を意味するともされます。
    
  古代の人は、「こもりくの泊瀬」という聖域にこもるということで、昼
 間の活動を抑制し、母胎に抱かれて、魂の働きを活気づけたと解釈されて
 います。

  そして、こもることを契機に、単に俗界に戻るのではなく、新たな再生
 を図ったのです。

  現代の「ひきこもり」の方々にも、これに通じるところがあるように感
 じられてなりません。

  就学や就労に追われる、厳しい父性原理に覆われた現実から「ひきこも
 る」ことで、若者たちは、新たな一歩を踏み出すエネルギーを蓄えている
 ような気がするのです。

  たとえ、周囲からは、本人に現実感覚がないように見えても、それは、
 決して無駄な時間ではなく、新たな再生のために必要不可欠な人生の一時
 期なのではないでしょうか。

  ただ、このような、母性原理に抱かれる「ひきこもり」には、功罪両面
 があるようで、ひきこもりながらも、自らを傷つけてしまったり、周囲が
 早急な自立を促しすぎたりして、納得のいく期間が過ごせなかった場合、
 「ひきこもり」を無事に脱することが出来ない若者も、存在するようです。
 
  不十分な「ひきこもり」による長期化は、一歩間違えば、彼らの生涯を
 閉ざしてしまう危険性も、あり得るのかも知れません。

  現代の「ひきこもる」若者たちが、彼らにふさわしい再生を遂げるよう、
 祈るばかりです。

 <参考文献>                                                          
  伊藤美奈子 編「思春期・青年期 臨床心理学」朝倉書店、2006年
  西郷信綱「古代人と夢」平凡社、1972年



┗■ 3.トピック「京都府 公募型雇用創出・人づくり事業」
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   リーマンショック以来、様々な公的機関が、若年者就労のための新規施
 策を打ち出しています。

  未曾有の就労難と言われる現在ですが、これらの制度を利用して、就労
 のためのスキルアップが果たせたらいいですね。

  そこで、この項では、現在、参加企業、NPO等を公募中の「京都府公
 募型雇用創出・人づくり事業」をご紹介します。

  これは、京都ジョブパーク(京都市南区)登録者に、企業等での就労体
 験と京都ジョブパークによる各種の就労支援を組み合せることなどにより、
 地域に必要とされる人材の育成を目的とするものです。

 
 □対象分野
  介護、医療、農林水産、環境・エネルギー、観光、地域社会雇用の6分野 

 □雇用期間
  6ヶ月(平成22年6月から順次雇用開始) 
  ただし、資格取得等の外部研修(OFF・JT)に取り組む場合は、1年以内
   ※期間中は賃金が出ます 

 □事業の特徴
  ・協力企業と京都ジョブパークとの連携による新たな人づくり事業
  ・協力企業は求職者(原則として京都ジョブパークの登録者)を雇用し、
   職場体験等のOJTを実施
  ・IT等のスキル向上を目指す外部研修(OFF・JT)も実施
  ・京都ジョブパークでは、社会人に必要なビジネスマナー等の基礎研修
   を担当
  ・京都ジョブパークでの定期的なカウンセリング等を通じ、安定的な就
   業を支援

  詳細はこちら
 http://www.pref.kyoto.jp/news/recruitment/2010/6/1275899046281.html
 


┗■ 4.イベント等情報
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 ○ まちの学び舎ハルハウスさんからのご案内

 <困難を抱える若者の就労準備支援事業 研修生募集>

 □趣 旨:困難を抱える若者が、ほっとする居場所(ハルハウス)へ訪れ
      る人々と関わるなかで、個別的にゆっくりと就労に至る準備訓
      練を行う

 □受講生:働きたい意欲があるのに働けない問題を抱える青年男女

 □期 間:第1期生 2010年10月1日(金)〜12月29日(水)
      第2期生 2011年 1月4日(火)〜 3月31日(木)

 □研修費:50,000円(15,000円は交通費、朝食費、ボランティア保険とし
           て還元)

  詳細はこちら
 http://www.kunihouse.jp/modules/news/details.php?bid=33
 
 【お申し込み・お問い合わせ】
 一般財団法人まちの縁側クニハウス&まちの学び舎ハルハウス
 TEL:075-451-6733



┗■ 5.京都府からのお知らせ 「チーム絆」の取り組み
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  京都府では、2008年度から、「チーム絆(きずな)」の取り組み
 を行っています。

  「チーム絆」は、主に義務教育終了後から20歳未満のひきこもり初
 期段階の青少年を対象に訪問・相談を行い、必要とする支援について適
 切な支援機関を紹介することなどを通じて、ひきこもり初期段階の青少
 年の社会的自立を支援しています。

  本庁のチーム4名と、府内各地の7団体で行っています。
 
  ご遠慮なく、ご連絡くださいね!


 ☆☆☆ 本庁チーム絆 ☆☆☆

   電話相談:月曜〜金曜 9:00〜12:00、13:00〜17:00 
                ※祝日・年末年始を除く
   来庁相談:予約制(まずは電話でご連絡ください。)  
 
   ┌────────────────────────────┐
   │専用電話:075-414-4304                  │
   │専用メール:team-kizuna@pref.kyoto.lg.jp              │
   └────────────────────────────┘

 ☆☆☆ 地域版チーム絆 ☆☆☆

 ★★★ 京都市・乙訓・南丹地域チーム★★★
  NPO法人京都教育サポートセンター(中京区)
    075-241-9188  (火・水・金・土  11:00〜16:00)

  NPO法人ノンラベル(南区)
    075-921-3088  (月・火・木・金  10:00〜16:00)

  NPO法人インホープ (下京区)
    075-352-0557  (水・木・金・土  13:00〜19:00)

  アウラ学びの森 知誠館(亀岡市)
    0771-51-2434  (火・水・木・金  10:00〜16:00)

 ★★★ 山城地域チーム ★★★
   ほっこりスペース あい(宇治市)	
    0774-32-6187  (水・木・金・土  11:00〜16:00)

   NPO法人夢街道国際交流子ども館(木津川市)
    0774-26-0271  (月・火・水・木  10:00〜15:00)

 ★★★ 中丹・丹後地域チーム ★★★
   NPO法人まごころ(綾部市)
    0773-40-2556  (月〜金10:00〜18:00、日10:00〜20:00)
    ※出張相談(第一月曜日・予約制)中丹広域振興局(舞鶴市) 
                    丹後広域振興局(京丹後市)



 ▽▼▽▼あとがき▽▼▽▼

  ひきこもり支援情報メールマガジン「ほっ都マガジン」第43号はいか
 がでしたでしょうか?

  今回とりあげた、就労は難しい課題ですね。

  就労するためには、個々人の努力やスキルアップも当然必要ですが、背
 景に、新規学卒一括採用のような、日本の雇用慣行の存在が、大きく横た
 わっているような気もします。 

  「ほっ都マガジン」に関するご意見・ご感想など、読者のみなさまから
 のメールをお待ちしています。
  是非、下記アドレスまでお寄せください。

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