ひきこもり支援メールマガジン「ほっ都マガジン」 第42号
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┃ ■ほっ都マガジン■ ひきこもり支援情報メールマガジン      
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┃  −ひきこもり支援情報と、ホッとする「安心」をお届けします−  
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                第42号:2010年8月24日発行


 □ こんにちは!

  ひきこもり支援情報メールマガジン「ほっ都マガジン」の第42号で
 す。

  猛暑だった今年の夏も、ようやく終盤に近づいてきましたが、皆さま、
 いかがお過ごしですか?

  気温は厳しかったこの時季ですが、その分、だらだら過ごすことが許
 された(!?)のではないでしょうか・・・。 

  それでは、今号もご愛読ください。

 
  ▽▼▽▼ 目次 ▽▼▽▼

 1.はじめに

 2.特集(後編)「『ひきこもり』にひそむ巨大な問題」
   (上山 和樹さん「ひきこもりだった僕から」より)
 
 3.トピック「若者の意識に関する調査(ひきこもりに関する実態調査)」

 4.イベント情報

 5.京都府からのお知らせ 「チーム絆」の取り組み


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┗■ 1.はじめに
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 □ ひきこもり支援情報をお届けします!

  ひきこもり支援情報メールマガジン「ほっ都マガジン」では、皆さま
 が、常にひきこもり支援の最新情報を入手できるように、月刊で記事を
 お届けしています。

  メルマガの発行は、毎月第4火曜日です。
 よろしければ、お知り合いにも紹介してあげてくださいね。


 □ バックナンバーはポータルサイトで!

 「ほっ都マガジン」は、「ひきこもり支援情報ポータルサイト」
 (http://www.kyoto-hikikomori-net.jp/)にバックナンバーを掲載して
 います。是非ご覧ください!


 □ 「電話相談」「インターネット相談」をご利用ください!

  相談は、ひきこもりの問題解決のための第一歩です。ひきこもりで困
 っておられるご本人・ご家族の方は、ぜひ、電話相談を利用してみてく
 ださい。
 
 ○ 電話相談
   精神保健福祉相談員等がお答えします。
   電話:075−531−5255
   開設時間:月曜日から金曜日(祝日を除く)
        9時から12時、13時から16時
 
 ○ インターネット相談(ひきこもり支援情報ポータルサイト)
   専門の訓練を受けたスタッフがお答えいたします。  
     http://www.kyoto-hikikomori-net.jp/consul/
   時間:24時間いつでも受け付けています。



┗■ 2.特集(後編)「『ひきこもり』にひそむ巨大な問題」 
     (上山 和樹さん『「ひきこもり」だった僕から』より)  
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  前号に引き続き、元当事者で、今はひきこもり支援者に回られている
 上山 和樹さんの書籍から、ご本人の了解を得て、印象深い箇所をご紹介し
 ます。


 【著者紹介】

 上山 和樹(うえやま かずき)さん

  1968年、兵庫県生まれ。中学で不登校、高校中退。大学に進学するも不
 登校・休学。大学卒業後就職せず、アルバイトに挫折するうちにひきこも
 り状態に陥る。2000年、31歳ではじめて自活。現在は、支援をめぐる状況
 を変えるために努力を続けている。

  本文は、『「ひきこもり」だった僕から』2001年、講談社 からの抜粋。

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  現在、「ひきこもり」という言葉で取り沙汰されている状態像は、主に
 「思春期葛藤」の問題です。

  私自身がそうですし、今回も価値観葛藤など内面の問題を重視して書い
 てきました。

  しかし、日本語で言うところの「ひきこもり」がカバーすべき問題がそ
 れだけに限定されるべきであるとはとても思えません。
 
  20世紀終盤の数年に起こった凶悪犯罪の衝撃から、「ひきこもり」と
 いう言葉が注目されるようになった。

  これらは、いずれも「発見された」ものであり、それまでは地下水脈の
 ように誰にも気づかれずに存在していた問題が、有無を言わせぬ衝撃によ
 って社会の表面に浮上してきたにすぎない。
 
  「通常の生活態度」、あるいは「通常の情報処理」。

  こうしたものが、どれほど欺瞞的であり、どれほど多くの重大情報を無
 視し抑圧しており、それによってどれほど多くの人間にとってそれ自体が
 <傷>として、あるいは傷の生産工場として機能しているか。

  傷を排除する環境は、それ自体が傷の生産工場になります。
 
  既存の情報処理フォーマットや前提では取り逃がしてしまう種々の重大
 問題・・・・・・そうしたものへの回路を開いたのが、犯罪という衝撃体験だっ
 たのではないか。

  それらはもちろん偶然の衝撃にすぎない。

  しかしまさにその体験こそが、「いつ、何が起こるかわからない」人間
 生活の現実を垣間見させ、「常識に従って生きていれば毎日は平穏に過ぎ
 ていく」という思い込みが妄想でしかないことを暴き立てたのではないか。
 
  ひきこもりに苦しむ当事者は<妄想家>に見えるかもしれません。

  しかし、「自分の人生はこれでよい」と思いこみ、「人生には悲惨な体
 験など起こらない」と思いこんでいる「ふつうの」人間のほうが、いかに
 <妄想的か>・・・・・・。

  私はここに、まさに価値観の逆転を読み取っています。
 
  他者に怯え、現実に怯えている当事者のほうが、実ははるかに<現実的>
 な現実を見てしまっているのではないか。

  他の人間が見てはいない<現実>を見てしまったがゆえに、「当事者」
 は怯えてしまっているのではないか。
 
  いくら「理不尽」を感じても、既存のフォーマットに乗らなかった真実
 は社会的権利を得られない。

  この「既存のフォーマットでは社会的権利を得られない真実」こそが、
 20世紀最後の数年間で日本の社会に突きつけられた問題であるように思
 うのです。

  経済的困窮、生活の必要は、価値観の優先順位を狂わせます。「本当に
 問題にしなければならないことは何か」——こういうことをしっかりと考
 え抜く時間的・精神的余裕を奪い去ってしまう。

  生活の問題は、それ自体として、厳粛なものであり、絶対にないがしろ
 にできません。

  しかし、だからといって、本当に大切にすべき問題を粗末にしていいと
 いうことではない。ここには真の葛藤があります。




┗■ 3.トピック
   「若者の意識に関する調査(ひきこもりに関する実態調査)」
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   先般、内閣府から、ひきこもり者数を69.6万人とする調査結果が発
 表されました。
 
  これは、これまでの国の推定人数を大きく上回るものです。

  以下に、その内容について、見てみたいと思います。


  ◎母集団:全国15歳以上39歳以下の人

  ◎標本人数:5千人

  ◎調査方法:調査員による訪問留置・訪問回収

  ◎有効回収率:65.7%

  ◎定義:『広義のひきこもり』
 
   「狭義のひきこもり」  
    ・・・自室からほとんど出ない、自室からは出るが家からは出ない、
      近所のコンビニなどには出かける人々

   「準ひきこもり」
    ・・・「狭義のひきこもり」に、趣味の用事のときだけ外出する人々
      を加える

   ※『広義のひきこもり』は、「狭義のひきこもり」と「準ひきこも
    り」の合計とする。

  ◎その他:『ひきこもり親和群』は、155万人

    家や自室に閉じこもって外に出ない人たちの気持ちがわかる、自
   分も家や自室に閉じこもりたいと思うことがある、嫌な出来事があ
   ると外に出たくなくなる、理由があるなら家や自室に閉じこもるの
   も仕方がないと思う

    などの質問項目に肯定した人々です。
 
    
   「準ひきこもり」群を、『広義のひきこもり』に加えたことで、
   69.6万人という、これまでにない人数が示されたようです。

    また、『広義のひきこもり』ではなくても、『ひきこもり親和群』
   の方が、これだけおられるんですね。

    詳しくは、内閣府のHPをご覧くださいね。
 http://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/hikikomori/pdf_gaiyo_index.html



┗■ 4.イベント情報
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 ○ 夢街道 国際交流子ども館さん からのお知らせ

 <定本ゆきこさん(精神科医・京都少年鑑別所法務技官)講演会>

 □テーマ:子どもたちの健やかな発達を守るために

 □日 時:2010年9月18日(土)14:00〜

 □場 所:夢街道 国際交流子ども館


  詳細はこちら
 http://www.yumekaido-kodomokan.org/
 
 【お申し込み・お問い合わせ】
 夢街道 国際交流子ども館
 TEL:0774-76-0129



 ○ 映画「アンダンテ 〜稲の旋律〜」製作委員会 さんからのご案内
 
 <映画「アンダンテ 〜稲の旋律〜」>

 □日時  9月26日(日) ?10:30〜 ?14:30〜

  □場所  京都市東部文化会館ホール(地下鉄・椥辻駅下車)

 □費用  前売券(一般)1,200円
      当日券(一般)1,500円

 □内容  社会に適応できず対人恐怖症とひきこもりから抜けだし、新た
     な自立の道を懸命に模索する主人公。原作者が自らの体験を主人
     公に反映。

  詳細はこちら
 http://andante.symphie.jp/ 

 【お申し込み・お問い合わせ】
 京都市東部文化会館ホール
 TEL 075-502-1012(代)



┗■ 5.京都府からのお知らせ 「チーム絆」の取り組み
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  京都府では、2008年度から、「チーム絆(きずな)」の取り組み
 を行っています。

  「チーム絆」は、主に義務教育終了後から20歳未満のひきこもり初
 期段階の青少年を対象に訪問・相談を行い、必要とする支援について適
 切な支援機関を紹介することなどを通じて、ひきこもり初期段階の青少
 年の社会的自立を支援しています。

  本庁のチーム4名と、府内各地の7団体で行っています。
 
  ご遠慮なく、ご連絡くださいね!


 ☆☆☆ 本庁チーム絆 ☆☆☆

   電話相談:月曜〜金曜 9:00〜12:00、13:00〜17:00 
                ※祝日・年末年始を除く
   来庁相談:予約制(まずは電話でご連絡ください。)  
 
   ┌────────────────────────────┐
   │専用電話:075-414-4304                  │
   │専用メール:team-kizuna@pref.kyoto.lg.jp              │
   └────────────────────────────┘

 ☆☆☆ 地域版チーム絆 ☆☆☆

 ★★★ 京都市・乙訓・南丹地域チーム★★★
  NPO法人京都教育サポートセンター(中京区)
    075-241-9188  (火・水・金・土  11:00〜16:00)

  NPO法人ノンラベル(南区)
    075-921-3088  (月・火・木・金  10:00〜16:00)

  NPO法人インホープ (下京区)
    075-352-0557  (水・木・金・土  13:00〜19:00)

  アウラ学びの森 知誠館(亀岡市)
    0771-51-2434  (火・水・木・金  10:00〜16:00)

 ★★★ 山城地域チーム ★★★
   ほっこりスペース あい(宇治市)	
    0774-32-6187  (水・木・金・土  11:00〜16:00)

   NPO法人夢街道国際交流子ども館(木津川市)
    0774-26-0271  (月・火・水・木  10:00〜15:00)

 ★★★ 中丹・丹後地域チーム ★★★
   NPO法人まごころ(綾部市)
    0773-40-2556  (月〜金10:00〜18:00、日10:00〜20:00)
    ※出張相談(第一月曜日・予約制)中丹広域振興局(舞鶴市) 
                    丹後広域振興局(京丹後市)



 ▽▼▽▼あとがき▽▼▽▼

  ひきこもり支援情報メールマガジン「ほっ都マガジン」第42号はいか
 がでしたでしょうか?

  内閣府の調査結果、ひきこもり者数69.6万人は、ようやく体感に合
 った推計値が、公式発表されたなぁという印象です。

  現代は、多数の若者にとって、やはり行きづらい世の中なのかと、改め
 て感じさせられました。 

  「ほっ都マガジン」に関するご意見・ご感想など、読者のみなさまから
 のメールをお待ちしています。
  是非、下記アドレスまでお寄せください。

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