ひきこもり支援メールマガジン「ほっ都マガジン」 第41号
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┃ ■ほっ都マガジン■ ひきこもり支援情報メールマガジン      
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┃  −ひきこもり支援情報と、ホッとする「安心」をお届けします−  
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                第41号:2010年7月27日発行


 □ こんにちは!

  ひきこもり支援情報メールマガジン「ほっ都マガジン」の第41号で
 す。

  夏本番がやってきました! 皆さま、いかがお過ごしですか?

 夏は、エネルギッシュな季節ですが、その分、身体への負担も大きくな

 るので、水分補給や十分な睡眠などを忘れず、快適に過ごしたいですね。 

  それでは、今号もご愛読ください。

 
  ▽▼▽▼ 目次 ▽▼▽▼

 1.はじめに

 2.特集(前編)「ひきこもりは『正義の芽』」
   (上山 和樹さん「ひきこもりだった僕から」より)
 
 3.トピック「京都府のデータから見たひきこもりの現状」

 4.イベント情報

 5.京都府からのお知らせ 「チーム絆」の取り組み


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┗■ 1.はじめに
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 □ ひきこもり支援情報をお届けします!

  ひきこもり支援情報メールマガジン「ほっ都マガジン」では、皆さま
 が、常にひきこもり支援の最新情報を入手できるように、月刊で記事を
 お届けしています。

  メルマガの発行は、毎月第4火曜日です。
 よろしければ、お知り合いにも紹介してあげてくださいね。


 □ バックナンバーはポータルサイトで!

 「ほっ都マガジン」は、「ひきこもり支援情報ポータルサイト」
 (http://www.kyoto-hikikomori-net.jp/)にバックナンバーを掲載して
 います。是非ご覧ください!


 □ 「電話相談」「インターネット相談」をご利用ください!

  相談は、ひきこもりの問題解決のための第一歩です。ひきこもりで困
 っておられるご本人・ご家族の方は、ぜひ、電話相談を利用してみてく
 ださい。
 
 ○ 電話相談
   精神保健福祉相談員等がお答えします。
   電話:075−531−5255
   開設時間:月曜日から金曜日(祝日を除く)
        9時から12時、13時から16時
 
 ○ インターネット相談(ひきこもり支援情報ポータルサイト)
   専門の訓練を受けたスタッフがお答えいたします。  
     http://www.kyoto-hikikomori-net.jp/consul/
   時間:24時間いつでも受け付けています。



┗■ 2.特集(前編)「ひきこもりは『正義の芽』」 
     (上山 和樹さん『「ひきこもり」だった僕から』より)  
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  ひきこもり当事者の方の話を聞きたい!という要望があることから、今
 号と次号に分けて、元当事者で、今はひきこもり支援者に回られている
 上山 和樹さんの書籍から、ご本人の了解を得て、印象深い箇所をご紹介し
 ます。


 【著者紹介】

 上山 和樹(うえやま かずき)さん

  1968年、兵庫県生まれ。中学で不登校、高校中退。大学に進学するも不
 登校・休学。大学卒業後就職せず、アルバイトに挫折するうちにひきこも
 り状態に陥る。2000年、31歳ではじめて自活。現在は、支援をめぐる状況
 を変えるために努力を続けている。

  本文は、『「ひきこもり」だった僕から』2001年、講談社 からの抜粋。

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  ある家族が、ひきこもりの本人と一緒に、久しぶりのドライヴに出かけ
 たそうです。信号待ちをしていたら、目の前でひどい人身事故が起きた。

  すぐそばに人が倒れて、血を流しているわけです。ところが、信号が青
 になった瞬間、まわりの車はいっせいにさっさと行ってしまって、誰も車
 を降りて助けようとしない。

  それを見て、ひきこもりの本人が、「なんということだ!」と、拳を叩
 きつけ、涙を流してくやしがったとか・・・・・・。
 
  これは他の当事者たちにも感じることなんですが、一人一人が、いわば
 「弱すぎて負けてしまった正義」のような気がするのです。

  一人一人が、ふつう世間では見向きもされないような「正義感」を持っ
 ていて、それで苦しんでいる。交通事故だったり、環境問題だったり、教
 育問題だったり・・・・・・。

  そういう「正義感」を抱えてしまうと、ふつう、周囲の生活環境では生
 きづらくなりますよね。いじめられる可能性も増えるでしょう。

  そういう問題がからんでいるように思われてならないんです。
 
  ふつう世間で「犯罪」とのからみで理解されているのとは逆に、「弱す
 ぎて孤立してしまった正義」なんです、ひきこもり当事者というのは。

  だから、私は、ひきこもりの人が少しずつでも社会復帰すれば、そのた
 びごとに社会が少しずつよくなっていくのではないか、とこれは真面目に
 そう考えています。

  「正義の芽」なんですよ、ひきこもりというのは。

  そういう意味で、「ひきこもり100万人」というのは、「正義の芽
 100万個」だと思うし、それこそ「100万人の人材バンク」だと思っ
 ているわけです。

  これは本気でそう思っています。

  正義の芽が、100万個、砂粒のように社会に点在して眠っている。
  100万人といったら一パーセントに近い数字ですよ。それだけの数の、
 それも若年層の日本人が、自分を社会的に存在させることに失敗している。

  もともと有能で正義感の強い人が多かったことを考えると、社会にとっ
 ても大変な損失です。

  思うに、ひきこもりの人というのは、「これまでの50年間」に求めら
 れてきた人材像と違う人たちなのではないでしょうか。

  そして、いまひきこもっている人たちこそが、「これからの50年間」
 に必要な人材像のヒントをくれているのではないか。

  まだ、弱すぎて一方的に負けてしまっているように見えるけれども。




┗■ 3.トピック「京都府のデータから見たひきこもりの現状」
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   「チーム絆」の活動から、京都府におけるひきこもりの現状を、見てみ
 ます。

  ◎男性が多い(75%) ※本庁絆の昨年度、来所・訪問件数より

   考えられる理由としては、男性の方が、自立に対する社会的要請が大
  きいことが、あるのかもしれません。

  ◎すぐに就職には至らない

   ※本庁絆の「就職開始」「就職活動開始」者は、全体の5%程度

   就職は、決して、人生の最大の目的ではありませんが、社会に出て行
  くひとつの目安ですので、取り上げました。

   じっくり、自分なりの人生を構築する時間が必要、ということかもし
  れませんね。

  ◎京都市内・それ以外の方が、概ね半々
   
    ※本庁絆と地域版絆の利用件数より

   昨年度6月から開始した、地域版チーム絆に対する周知がまだまだ、
  乏しいのかもしれません。

   地域の皆さま、是非、地域版チーム絆をご利用くださいね!
  
   詳細は、『■ 5.京都府からのお知らせ「チーム絆」の取り組み』
  を、ご覧ください。  
  
 


┗■ 4.イベント情報
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 ○ 京都府家庭支援総合センターからのお知らせ

 <平成22年度ひきこもりを支える家族教室>

 □プログラム

 ・第1回:オリエンテーション、ひきこもりとは?
  ・第2回:京都府の取り組みについて
  ・第3回:基本的な接し方について
  ・第4回:ひきこもり体験について
  ・第5回:家族のリラックスの仕方について
  ・第6回:ひきこもりの支援活動について
  ・第7回:事例を通して考えましょう
  ・第8回:振り返り、まとめ


  詳細はこちら
 http://www.kyoto-hikikomori-net.jp/kyoto/home.pdf

 【お申し込み・お問い合わせ】
 京都府家庭支援総合センター
 ひきこもり相談電話 075-531-5255(9〜12時、13〜16時)



 ○ チャイルドライン京都さんからのご案内
 
 <一般公開講座「子どもを大切にする国、しない国」>

 □日時  7月31日(土)14:00〜15:30

  □場所  京都仏教大学 弘誓館 G101教室

 □講師  清川 輝基 氏
      NPO法人チャイルドライン支援センター代表理事
      
 □費用  一般 1,000円

  詳細はこちら
 http://www.office-powerup.com/modules/events/index.php?content_id=159 

 【お申し込み・お問い合わせ】
 特定非営利活動法人 京都子どもセンター
 TEL/FAX 075-365-1166 



┗■ 5.京都府からのお知らせ 「チーム絆」の取り組み
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  京都府では、2008年度から、「チーム絆(きずな)」の取り組み
 を行っています。

  「チーム絆」は、主に義務教育終了後から20歳未満のひきこもり初
 期段階の青少年を対象に訪問・相談を行い、必要とする支援について適
 切な支援機関を紹介することなどを通じて、ひきこもり初期段階の青少
 年の社会的自立を支援しています。

  本庁のチーム4名と、府内各地の7団体で行っています。
 
  ご遠慮なく、ご連絡くださいね!


 ☆☆☆ 本庁チーム絆 ☆☆☆

   電話相談:月曜〜金曜 9:00〜12:00、13:00〜17:00 
                ※祝日・年末年始を除く
   来庁相談:予約制(まずは電話でご連絡ください。)  
 
   ┌────────────────────────────┐
   │専用電話:075-414-4304                  │
   │専用メール:team-kizuna@pref.kyoto.lg.jp              │
   └────────────────────────────┘

 ☆☆☆ 地域版チーム絆 ☆☆☆

 ★★★ 京都市・乙訓・南丹地域チーム★★★
  NPO法人京都教育サポートセンター(中京区)
    075-241-9188  (火・水・金・土  11:00〜16:00)

  NPO法人ノンラベル(南区)
    075-921-3088  (月・火・木・金  10:00〜16:00)

  NPO法人インホープ (下京区)
    075-352-0557  (水・木・金・土  13:00〜19:00)

  アウラ学びの森 知誠館(亀岡市)
    0771-51-2434  (火・水・木・金  10:00〜16:00)

 ★★★ 山城地域チーム ★★★
   ほっこりスペース あい(宇治市)	
    0774-32-6187  (水・木・金・土  11:00〜16:00)

   NPO法人夢街道国際交流子ども館(木津川市)
    0774-26-0271  (月・火・水・木  10:00〜15:00)

 ★★★ 中丹・丹後地域チーム ★★★
   NPO法人まごころ(綾部市)
    0773-40-2556  (月〜金10:00〜18:00、日10:00〜20:00)
    ※出張相談(第一月曜日・予約制)中丹広域振興局(舞鶴市) 
                    丹後広域振興局(京丹後市)



 ▽▼▽▼あとがき▽▼▽▼

  ひきこもり支援情報メールマガジン「ほっ都マガジン」第41号はいか
 がでしたでしょうか?

  上山さんの「ひきこもりは『正義の芽』」については、感じ入るところ
 がありましたね。

  また、ひきこもる方々は、男性が多いという傾向・・・。この点については、
 上山さんも、ご自身が男性でいらっしゃることから、深い見解を示されています。

  『「ひきこもりだった」僕から』(講談社)が、現在、絶版なのが残念で
 すが、図書館等の利用で、一読をお勧めします。

  「ほっ都マガジン」に関するご意見・ご感想など、読者のみなさまから
 のメールをお待ちしています。
  是非、下記アドレスまでお寄せください。

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